きみのぼくの壊れた世界

きみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)

きみとぼくの壊れた世界 (講談社ノベルス)

 まず表紙がおかしい。
 ぶるまぁ体操服って一体。
 図書館で受け取ったときにはどうしようかと思った。
 そして登場人物の名前が尋常でない。


 櫃内様刻
 櫃内夜月
 病院坂黒猫


 読めない。そしてありえない。
 ここまで異界なのは凄くいいと思う。



 あらすじ


 櫃内兄妹は家族愛を超えた次元で愛し合っている。
 その様子を端から見ている友人達に忠告されつつ、二人は禁じられた一線に向けて進行していた。
 そんな櫃内兄妹の間に入り込んできた人物がきっかけで、学園に事件が発生する。
 


 言葉遊びに無為・観念的。
 その辺は「戯言使い」と共通のテイストを感じた。


 だけど登場人物や世界が「戯言使い」のようにスーパーではないので、フィクションの快感・緩和が少なく、人物の苦悩やサイコな感じをより強く受ける。